奥穂高からジャンダルムへ

9月30日から10月1日にかけて北アルプスの、かの有名なジャンダルムに行きました。


そして今回はいままでの縦走プランと違って、ジャンダルム1本に絞った計画としました。


穂高山荘に予約は取れたものの、新宿から上高地までのバスの予約が取れなくてどうしようかと思っていましたが、なんとかバスの予約も取ることができ、決行しようと決めました。


実際、さわやか信州号で予約しようとしたもののいっぱいだったため、毎日アルペン号に切り替えました。


あとはルートをどうするかですが、最後まで西穂側から行くのがいいのか奥穂側から行けばいいのか迷っていました。


しかしながら、当日は天気があまりよくなく、特に午後から下り坂になるということなのでなるべく時間のかからない最短ルートをとった方が無難ということで奥穂側からのピストンとしました。


実際に西穂側からだと時間が余計にかかり、時間が読めないというのもありました。


ただし、奥穂側から行くとしても最難関である馬の背を一度は下らなくてはならないためそれはそれで覚悟が必要でしたが・・・。


まあ、これくらいの難所に行くとなるといろいろと考えることも多くなってきますね。


まずは上高地バス停に朝の5時半に到着。


そこから前に行ったコースの岳沢小屋に向かうコースをとります。


横尾経由だと比較的、奥穂まで楽なコースとなりますが、今回は多少厳しくても時間優先としました。


上高地から岳沢小屋までは約2時間。


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なんだか楽しそうな看板がありますが実際はここからは重太郎新道とよばれるかなり厳しいコースとなっています。


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また、最近ジャンダルムでの遭難が多いとのことで気を引き締めます。


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重太郎新道。


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途中、岳沢パノラマを通過し。


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雷鳥広場を過ぎると紀美子平まではもう少しです。


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そして、岳沢小屋から約2時間で紀美子平に到着。


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本来はここにザックをデポして前穂高に向かうのがセオリーですが今回は時間の無駄を省くためにパスすることに。


これで1時間節約できます。


次に、吊り尾根を経由してまずは奥穂高の頂上を目指します。


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焼岳もきれいに見えました。


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後ろを振り返ると前穂高もきれいに見えました。


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また、下の方には涸沢の様子も確認できます。


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そしてここを登れば奥穂です。


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途中、これから向かわんとするジャンダルムもきれいに見ることができ、頂上に何人か人が立っているのも確認できました。


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良く見ると頂上に何人か人が立っているのが確認できます。


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幸い、まだ天気は良かったのでテンションは上がります。


まずは奥穂高到着。時間にして11時ちょうど位なのでまだ余裕はあります。


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頂上での写真撮影者たちを横目に、視線は本命のジャンに向かいます。


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まだ天気は大丈夫です。


ここからです。


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ジャンに向かう早々、両端が切れ落ちている難所をまずは力試しのように本当に大丈夫かと聞いてくるようです。


そして、そこから一気に下りに転じ、早くも難関中の難関である馬の背に。


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実際、高度感が半端なく浮石も多いため慎重に降りていく必要がありました。


下りてから今来たルートを振り返ると、自分がいかにすごい所を降りてきたのかが実感できました。


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よくこんなルートを登山道にしたものです。(いや、正確にはバリエーションルートなので登山道ではないかも)


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しかしながらジャンダルムはまだ先にあります。


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しかもジャンの前に立ちはだかるロバの耳が伏兵として現れてきました。


ジャンの左側にあるのがロバの耳です。


一旦、このロバの耳を途中まで鎖を使って直登し、今度は右側に巻いていきます。


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かなり難易度は高めですがジャンはすぐ目の前です。


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ジャンダルムの登りは奥穂側からだときついので一旦、西穂側へトラバースしていきます。


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ちょうどジャンの裏側に回り込むと、ザックをデポできる安全地帯にたどり着きますのでそこで一旦ザックをおろし身を軽くした状態で最後の急登を登っていきます。


また、この時点でいやなガスがかかってしまい視界が悪い状態に。


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そして最後の急登を登った先に念願の天使が置いてある頂上に着くことができました。


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残念ながら視界は真っ白となってしまいましたが達成感はひとしおです。


一人、後から登ってこられた方がいましたので写真を撮ってもらいました。


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しばらく頂上で待ってみたものの、天候は一向に良くならないため来た道をそのまま戻ることにしました。


正直、帰りも行きと同様に難所の連続となります。


そして馬の背にたどり着きます。


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先にいた登山者に、「先に行きますか」と声をかけられるも、自分もここが初めてなのでどうぞ先に行ってくださいと答えました。


話を聞くと、その方も今日が初めてのジャンダルムで私と同じ奥穂からのピストンで来たとのこと。


しかも今まで大キレットや涸沢岳から北穂の縦走を経ながら徐々に難易度を上げてきて最後にこのジャンダルムに来たんだと。


「それ、私も同じですよ」と答え、一気に意気投合しました。


そして、その方と馬の背から奥穂まで一緒に行くことにしましたが、やはり二人だと一人よりも安心感がありますね。


また、今日の泊まる小屋まで一緒という偶然。


それならということでそこから穂高小屋まで一緒に下っていきました。


奥穂に着いたときはガスで回りは真っ白、しかも立っていられないほどの強風が。


本当にもう少し時間が遅かったらジャンダルムへは行けなかったことでしょう。


お互いに今日行けて本当に良かったとたたえあいました。


小屋に着いてからは雨まで降りだしてきて駆け込むように小屋の中へ避難しました。


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小屋に着いたのは午後2時頃ですが、天気が悪いためかほとんどの宿泊者はもう到着していました。


そして今日の晩御飯。


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その日は小屋で十分休み、次の日は天気予報だと雨ということなので直接上高地まで下ることにします。


穂高小屋からの下りはザイデングラードを経由して涸沢まで行くことにします。


雨がやまないためかっぱを着て下山します。


涸沢では紅葉がすでに始まっているせいか多くのテントが見られました。


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確かに紅葉はきれいでした。おそらく来週あたりがピークかもしれないですね。


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途中、涸沢小屋を通過し。


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紅葉を見ながら降りていくと。


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横尾大橋までたどり着くと、長かった登山もここで終止符が打たれることになります。


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これはそこにある地図ですが、今回はかなり攻めてみたものだとつくづく感じました。


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河童橋に着いたのは午後2時頃。


いつも通り上高地付近の小梨の湯でお風呂に入ってから帰りの新宿行きの16時発のバスに乗り込みます。


こうして無事、ジャンダルムという大きなミッションを終えたわけですが、いい経験をさせていただきました。


そして大きなパワーをあのエンジェルからいただいた気がします。


これを糧にこれからの仕事も頑張れそうな気がします。


最後にヤマップで作成した登山履歴とGOPROで編集動画を載せて終わりにさせていただきたいと思います。


あと、このブログを見た方に一言申し添えるとしたら、初心者はやはり行かない方がいいと思いますのでくれぐれも注意願いたいと思います。


決してやさしい山ではありませんので。


ヤマップで作成した登山履歴


(一日目)


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(2日目)


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GOPROで自動編集した動画(ダイジェスト版)




GOPROで撮影した動画(いざジャンダルムへ)




GOPROで撮影した動画(早くも核心部へ)




GOPROで撮影した動画(これが噂の馬の背)




GOPROで撮影した動画(馬の背からの長い下り)




GOPROで撮影した動画(ロバの耳 直登)




GOPROで撮影した動画(ロバの耳 トラバース)




GOPROで撮影した動画(最後の登り)




GOPROで撮影した動画(念願の頂上にて)


この記事へのコメント

2023年10月08日 11:45
なるほど ジャンダルムは上級者向きですね(;゚Д゚)
2023年10月09日 21:11
経験を積めば大丈夫だと思いますよ。いきなりは止めた方がいいと思いますが。

プロフィール

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男性
職業:
一級建築士
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takekoubou@live.jp
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一言:
建築構造設計を行っています。

趣味は山登りです。

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