雲取山
4月29日、平成最後の記念すべき登山は、近くにありながらなかなか行くことのできない百名山の一つ、雲取山に行くこととしました。
雲取山は標高2017mで関東の最高峰であり、どこから登っても長丁場となりますので決して気軽に行ける山ではありません。
今回は連休を利用して雲取山荘で泊まる1泊2日の計画で行くこととしました。
実は前回、雲取山に行ったときは日帰りでしたが、かなり時間と体力を消耗したのを思い出しこの計画にしました。
天気の方は、前日の28日の方が良かったこともあって、ネットで検索してみると28日の宿泊は既に定員オーバーとなっていました。
しかしながら翌29日の宿泊は天気が下り坂にあるとあって、28日の宿泊人数の約半分である100名前後の予約となっていたようです。
まあ、天気をとるか山荘での快適さを求めるかということになりますが、今回は私の予定からいって29日に宿泊とさせていただきました。
あとはどこから登るかですが、今回は奥多摩側の鴨沢からとしました。
覚悟はしていたものの関越道の渋滞で鴨沢バス停付近の駐車場に着いたのは9時半頃。
これでもう時間的に日帰りの選択肢はなくなりました。
あわよくばもっと山よりにある小袖乗越の駐車場までと考えていましたが、看板によればもう満車とのこと。
また、日帰りなら小袖乗越まで行く方がいいと思いますが、今回は山荘に1泊するので周回コースも考えられます。
実際、2日目は三条の湯回りで下山しましたので結果的には鴨沢付近の駐車場でよかったと思います。
鴨沢に車を停めたあと、登ること約40分で先程の看板にあった小袖乗越の駐車場にたどり着きます。
確かに一杯ではありますが、実際、1,2台は停められそうでした。
ここから約2時間余り、登っていても変わり映えのない植林帯のコースをたどっていきます。
途中、七つ石山に行くコースとブナ坂コースに分かれますが、体力的にブナ坂コースをたどります。
このあたりから視界が開けて歩いていて気持ちがいいコースとなってきますが、それと同時に空の雲行きがあやしくなってきました。
そしてついには小雨まで降り出し、テンションは下がってきます。
ヘリポートを過ぎると、小雲取山の急な登りを2回ほど繰り返します。
小雲取山を超えると本来見えてくるはずの雲取山の頂上が霧の影響で見えず。
また、途中にある奥多摩小屋は老朽化のために、先月一杯で営業を止めていました。
振り返れば登ってきたコースを見渡せます。
だんだんガスが濃くなってきます。
もう少しです。
最後の急登を登れば雲取山避難小屋です。
ここは一見、頂上のようなのですが本当の頂上はもう少し進んだ場所にあります。
これはダミーの標識。
もしかしたら前回来たときは本当の頂上は踏んでないかもしれません。
やっとの思いで頂上に着くも霧のため視界はほとんどありませんでした。
登り始めて約5時間半で頂上ということですからやはり長丁場です。
ここでしばらく休憩したあとは雲取山荘へ向かいます。
頂上から雲取り山荘までは約30分ほどですが、この間が唯一雪が残っており、
アイゼンを使うとしたらここだけは必要になるかもしれません。
今回は使うことはありませんでしたが、やはりどんなときでもアイゼンは必要不可欠な道具となります。
ようやく山荘が見えてきました。
山荘に着いたのは午後の4時ごろ。
初めて見た雲取山荘に感動と安堵感を覚えました。
というのも、もしこの山荘がなければこの山の中で凍え死ぬかもしれないからです。
実際、夜の気温は零度を下回り外のトイレに行くのも至難の業でしたから。
泊まれるところがあるだけでも山の中にある山荘は登山者にとってありがたい存在です。
食事は6時からといことなのでそれまで部屋の中で過ごすことにします。
6畳ほどの部屋に私を含めた単独登山者が3名と、30代前半の若手3人グループの計6人で泊まることになりました。
この連休中とはいえ、6畳に6人とは条件的にはかなりいい方だと思います。
正直ほっとしました。
ちなみに前日だとこの倍の人数だったようです。
従業員に聞いたところ、天気が下り坂とあって多くの人がキャンセルしたといっていました。
また、驚いたのはこの雲取山荘、通年営業だそうです。
通年営業ということは1年中、大晦日や元旦つまり冬季も休みなく営業しているとのこと。
いやはや頭が下がる思いです。
食事が呼ばれるまで部屋の中でビールを飲みながら登山の話をしていましたが、このたまたま同じ部屋で出会った人たちとの一期一会の出会いが山小屋で泊まる醍醐味の一つでもあります。
なぜ山に登るのかという話になった時に皆さん共通に”非日常を体験できるから”といったことにもすごく共感を覚えました。
食事はご飯が御代わり自由ということで中には4回ほど御代わりをするつわものがいました。
その方は三峰神社からたったの4時間でこの山荘に来たとあって、相当健脚の持ち主のようです。
また、この山荘にも皇太子さまの写真が飾ってあり、以前に3回ほどこの山荘にお見えになったことがあるそうです。
皇太子といっても今このブログを書いているうちに元号が令和に変わり、新天皇になってしまいましたが・・・。
そのうち1回はまだ若かりし頃、おそらく大学時代に友人と映っていた写真がなんとも初々しかったです。
また、そのうち一回は雅子さまとも来ているようです。
ですが、新天皇になった今となっては御趣味であられる登山から遠ざかってしまうかと思うと正直心苦しい感もあります。
食事の後はすぐさま寝ることとしますが、慣れないせいかあまり睡眠がとれなかった気がします。
しかも夜中中、誰かしらのいびきと雨が屋根をたたく音が聞こえてきます。
朝の食事は5時。山荘の朝食は早いです。
雨のためか皆さんテンション低めです。
支度をして出発したのは6時過ぎ。
案の定、外はかなりの雨が降っていましたのでレインコートを着て出発します。
一旦、雲取山の頂上まで戻り、そこからピストンではなく三条ダルミの方向に向かいます。
山頂からの眺めは昨日と同じです。
三条ダルミからは山小屋では珍しいお風呂付の三条の湯まで向かいます。(ここも初めてとなります)
ところが、天気が悪いうえにコースも少し荒れていましたので、かなり慎重に進まないといけません。
しかも下が深い崖になってるので、特にすれ違いには細心の注意が必要となります。
また、途中で下りから一変、登りに切り替わったため道を間違えたと思い、地図で再確認するも登りに転ずるコースではないため不安をかかえたままこのまま突き進む場面もありました。
また、こういうときに限って誰一人とも遭遇しないので道を確認することもできません。
後でわかったことですが去年、一部の道が崩壊したため新しく迂回路を設けたということですが、この情報がなかったがために少し怖い思いをしてしまいました。
三条の湯にたどり着いたときはかなりほっとしたのを覚えています。
たしかにここにある案内図にはちゃんと迂回路と追記されています。
三条の湯は思っていた以上に大きな山荘で、ここを利用するのもいいかもしれないと思いました。(今回は素通りさせていただきましたが)
下から見上げるとかなり大きいことが分かります。
しかしながら、これもあとから分かったことですがここまでのアクセスが非常に悪く、ここを利用するのも大変です。
三条の湯からは30分ほど下れば、後山林道にたどり着きます。
途中、新緑とつつじががきれいでした。
癒される風景です。
林道の始まり。
そしてその林道を歩くこと2時間以上。実に10キロ以上も歩かなくてはなりません。
車こそ通りませんが、疲れた体にこれは実にこたえます。
行けども行けども林道が続く感じがしました。
林道もようやく終わった後、そこはお祭りバス停付近のため、さらにそこから国道を鴨沢方面へ30分ほど歩くことになります。
駐車場に戻った時はもうダウン寸前です。
ここで鴨沢駐車場だからよかったものの小袖乗越の駐車場だとさらに30分程登っていかなくてはならず、これはこれで結果オーライといった感じですが。
ちなみにここまでバスで来るとなるとこの時刻表です。
この本数の少なさにはちょっと辛いかも。
帰りの関越道の渋滞はなく、比較的早く家路につくことはできましたが、かなり疲れた行程となりました。
しかしながら、山荘での出会いをはじめ、”非日常”を体験することができ、有意義な経験となりました。
さて、令和初の山登りはどこにしましょうか。
雲取山は標高2017mで関東の最高峰であり、どこから登っても長丁場となりますので決して気軽に行ける山ではありません。
今回は連休を利用して雲取山荘で泊まる1泊2日の計画で行くこととしました。
実は前回、雲取山に行ったときは日帰りでしたが、かなり時間と体力を消耗したのを思い出しこの計画にしました。
天気の方は、前日の28日の方が良かったこともあって、ネットで検索してみると28日の宿泊は既に定員オーバーとなっていました。
しかしながら翌29日の宿泊は天気が下り坂にあるとあって、28日の宿泊人数の約半分である100名前後の予約となっていたようです。
まあ、天気をとるか山荘での快適さを求めるかということになりますが、今回は私の予定からいって29日に宿泊とさせていただきました。
あとはどこから登るかですが、今回は奥多摩側の鴨沢からとしました。
覚悟はしていたものの関越道の渋滞で鴨沢バス停付近の駐車場に着いたのは9時半頃。
これでもう時間的に日帰りの選択肢はなくなりました。
あわよくばもっと山よりにある小袖乗越の駐車場までと考えていましたが、看板によればもう満車とのこと。
また、日帰りなら小袖乗越まで行く方がいいと思いますが、今回は山荘に1泊するので周回コースも考えられます。
実際、2日目は三条の湯回りで下山しましたので結果的には鴨沢付近の駐車場でよかったと思います。
鴨沢に車を停めたあと、登ること約40分で先程の看板にあった小袖乗越の駐車場にたどり着きます。
確かに一杯ではありますが、実際、1,2台は停められそうでした。
ここから約2時間余り、登っていても変わり映えのない植林帯のコースをたどっていきます。
途中、七つ石山に行くコースとブナ坂コースに分かれますが、体力的にブナ坂コースをたどります。
このあたりから視界が開けて歩いていて気持ちがいいコースとなってきますが、それと同時に空の雲行きがあやしくなってきました。
そしてついには小雨まで降り出し、テンションは下がってきます。
ヘリポートを過ぎると、小雲取山の急な登りを2回ほど繰り返します。
小雲取山を超えると本来見えてくるはずの雲取山の頂上が霧の影響で見えず。
また、途中にある奥多摩小屋は老朽化のために、先月一杯で営業を止めていました。
振り返れば登ってきたコースを見渡せます。
だんだんガスが濃くなってきます。
もう少しです。
最後の急登を登れば雲取山避難小屋です。
ここは一見、頂上のようなのですが本当の頂上はもう少し進んだ場所にあります。
これはダミーの標識。
もしかしたら前回来たときは本当の頂上は踏んでないかもしれません。
やっとの思いで頂上に着くも霧のため視界はほとんどありませんでした。
登り始めて約5時間半で頂上ということですからやはり長丁場です。
ここでしばらく休憩したあとは雲取山荘へ向かいます。
頂上から雲取り山荘までは約30分ほどですが、この間が唯一雪が残っており、
アイゼンを使うとしたらここだけは必要になるかもしれません。
今回は使うことはありませんでしたが、やはりどんなときでもアイゼンは必要不可欠な道具となります。
ようやく山荘が見えてきました。
山荘に着いたのは午後の4時ごろ。
初めて見た雲取山荘に感動と安堵感を覚えました。
というのも、もしこの山荘がなければこの山の中で凍え死ぬかもしれないからです。
実際、夜の気温は零度を下回り外のトイレに行くのも至難の業でしたから。
泊まれるところがあるだけでも山の中にある山荘は登山者にとってありがたい存在です。
食事は6時からといことなのでそれまで部屋の中で過ごすことにします。
6畳ほどの部屋に私を含めた単独登山者が3名と、30代前半の若手3人グループの計6人で泊まることになりました。
この連休中とはいえ、6畳に6人とは条件的にはかなりいい方だと思います。
正直ほっとしました。
ちなみに前日だとこの倍の人数だったようです。
従業員に聞いたところ、天気が下り坂とあって多くの人がキャンセルしたといっていました。
また、驚いたのはこの雲取山荘、通年営業だそうです。
通年営業ということは1年中、大晦日や元旦つまり冬季も休みなく営業しているとのこと。
いやはや頭が下がる思いです。
食事が呼ばれるまで部屋の中でビールを飲みながら登山の話をしていましたが、このたまたま同じ部屋で出会った人たちとの一期一会の出会いが山小屋で泊まる醍醐味の一つでもあります。
なぜ山に登るのかという話になった時に皆さん共通に”非日常を体験できるから”といったことにもすごく共感を覚えました。
食事はご飯が御代わり自由ということで中には4回ほど御代わりをするつわものがいました。
その方は三峰神社からたったの4時間でこの山荘に来たとあって、相当健脚の持ち主のようです。
また、この山荘にも皇太子さまの写真が飾ってあり、以前に3回ほどこの山荘にお見えになったことがあるそうです。
皇太子といっても今このブログを書いているうちに元号が令和に変わり、新天皇になってしまいましたが・・・。
そのうち1回はまだ若かりし頃、おそらく大学時代に友人と映っていた写真がなんとも初々しかったです。
また、そのうち一回は雅子さまとも来ているようです。
ですが、新天皇になった今となっては御趣味であられる登山から遠ざかってしまうかと思うと正直心苦しい感もあります。
食事の後はすぐさま寝ることとしますが、慣れないせいかあまり睡眠がとれなかった気がします。
しかも夜中中、誰かしらのいびきと雨が屋根をたたく音が聞こえてきます。
朝の食事は5時。山荘の朝食は早いです。
雨のためか皆さんテンション低めです。
支度をして出発したのは6時過ぎ。
案の定、外はかなりの雨が降っていましたのでレインコートを着て出発します。
一旦、雲取山の頂上まで戻り、そこからピストンではなく三条ダルミの方向に向かいます。
山頂からの眺めは昨日と同じです。
三条ダルミからは山小屋では珍しいお風呂付の三条の湯まで向かいます。(ここも初めてとなります)
ところが、天気が悪いうえにコースも少し荒れていましたので、かなり慎重に進まないといけません。
しかも下が深い崖になってるので、特にすれ違いには細心の注意が必要となります。
また、途中で下りから一変、登りに切り替わったため道を間違えたと思い、地図で再確認するも登りに転ずるコースではないため不安をかかえたままこのまま突き進む場面もありました。
また、こういうときに限って誰一人とも遭遇しないので道を確認することもできません。
後でわかったことですが去年、一部の道が崩壊したため新しく迂回路を設けたということですが、この情報がなかったがために少し怖い思いをしてしまいました。
三条の湯にたどり着いたときはかなりほっとしたのを覚えています。
たしかにここにある案内図にはちゃんと迂回路と追記されています。
三条の湯は思っていた以上に大きな山荘で、ここを利用するのもいいかもしれないと思いました。(今回は素通りさせていただきましたが)
下から見上げるとかなり大きいことが分かります。
しかしながら、これもあとから分かったことですがここまでのアクセスが非常に悪く、ここを利用するのも大変です。
三条の湯からは30分ほど下れば、後山林道にたどり着きます。
途中、新緑とつつじががきれいでした。
癒される風景です。
林道の始まり。
そしてその林道を歩くこと2時間以上。実に10キロ以上も歩かなくてはなりません。
車こそ通りませんが、疲れた体にこれは実にこたえます。
行けども行けども林道が続く感じがしました。
林道もようやく終わった後、そこはお祭りバス停付近のため、さらにそこから国道を鴨沢方面へ30分ほど歩くことになります。
駐車場に戻った時はもうダウン寸前です。
ここで鴨沢駐車場だからよかったものの小袖乗越の駐車場だとさらに30分程登っていかなくてはならず、これはこれで結果オーライといった感じですが。
ちなみにここまでバスで来るとなるとこの時刻表です。
この本数の少なさにはちょっと辛いかも。
帰りの関越道の渋滞はなく、比較的早く家路につくことはできましたが、かなり疲れた行程となりました。
しかしながら、山荘での出会いをはじめ、”非日常”を体験することができ、有意義な経験となりました。
さて、令和初の山登りはどこにしましょうか。
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